目次
概要
調べものをしていたら、たまたま「The Success Equation」という書籍の存在について知りました。
著者のMichael J. Mauboussin氏は、モルガンスタンレー出身で金融畑の方のようです。
出版から10年以上も経っているので訳書を探しましたが、なかったです。
邦題だとタイトルが変わっている可能性もあるので、もしかしたら探しきれなかっただけかもしれないです。
近所の図書館では和書しか借りられないので、他のデータソースがないか探しました。
運良く、Googleの社内講演の動画が公開されていたので、その内容を要約しました。
講演要約
1. スキルと運の関係
- 人生の成功には、スキルと運の両方が関わっている
- スキルと運を区別する簡単なテスト:意図的に負けることができるならスキル、できないなら運
2. スキルのパラドックス
- 絶対的なスキルレベルは向上しているが、相対的なスキル差は縮小している
- 結果として、運の影響力が増大している
3. スキルの変化
- スキルは年齢とともに変化する。多くの分野で20代後半から40代前半にピークを迎える
- 認知能力も年齢とともに変化し、流動性知能は20代前半でピークを迎え、結晶性知能は生涯にわたって向上する
4. 運の影響
- 特に経路依存的なプロセスでは、運が大きな役割を果たす
- 例:モナ・リザの有名さは、盗難事件という偶然の出来事によって大きく影響された
5. 人間の認知バイアス
- 人間の脳には「解釈者」と呼ばれる機能があり、常に因果関係を求める傾向がある
- この機能は運の影響を無視しがちで、結果を過度にスキルに帰属させる傾向がある
6. 成功への対処法
- スキル主導の分野では、意図的な練習が重要
- 運の影響が大きい分野では、プロセスに焦点を当てることが重要
7. 結論
- スキルと運の相互作用を理解することが重要
- 成功には運の要素が必ず含まれるが、自分のできる最善を尽くすことが大切
所感
講演者の方は著名な方ばかりでした。Googleの社員が羨ましいです。
要約だと触れてませんが、動画の中ではスキル7割、運3割とも述べています。
個人的には、スキルがないとそれが運なのかそうでないのかが客観的に区別がつかないので、やはり運よりもスキルが重要だと私は考えています。